ロゴ

平均貯蓄性向

へいきんちょちくせいこう

ひとことで言うと

所得に対する貯蓄の割合(S/Y)で、平均消費性向と合計すると必ず1になる補完的指標。

解説

所得に対する貯蓄の比率(S/Y)のこと。平均消費性向との間に(C/Y)+(S/Y)=1の関係が成り立つ。ケインズ型消費関数では所得の増加とともに平均貯蓄性向は上昇する。

くわしく解説

平均貯蓄性向(APS)とは、ある所得水準のうち貯蓄に充てられる割合のことであり、APS=S/Yで定義される。所得はすべて消費か貯蓄に使われるため(Y=C+S)、平均消費性向(APC)と平均貯蓄性向(APS)の合計は常に1になる(APC+APS=1)。ケインズ型消費関数C=cY+aのもとでは、S=Y-C=(1-c)Y-aとなり、APS=(1-c)-a/Yで表される。所得Yが増加するにつれてa/Yが小さくなるためAPSは上昇していく。これはケインズ型消費関数の特性として、富裕層ほど所得に占める貯蓄の割合が高いことを意味する。マクロ経済学においては、貯蓄率の変化が投資・資本蓄積・成長率に影響するという成長理論(ソロー・モデルなど)でも重要な役割を果たす。試験では平均消費性向との関係式(APC+APS=1)の計算問題が出題される。

具体例で考えよう

年収500万円で消費400万円・貯蓄100万円の場合、APSは0.2(20%)。年収1,000万円で消費700万円・貯蓄300万円なら、APSは0.3(30%)に上昇。所得増加とともに貯蓄割合が高まっている。

試験対策ポイント

APC+APS=1という恒等式は必ず覚えること。ケインズ型消費関数ではAPSは所得増加とともに上昇する点も重要。限界貯蓄性向(MPS=1-MPC)との区別も問われるため、平均と限界の違いを整理しておくこと。

関連用語

経済学・経済政策」の他の用語