自給自足均衡
じきゅうじそくきんこう
ひとことで言うと
貿易を行わず国内の生産と消費が一致している閉鎖経済の均衡状態で、貿易利益分析の基準点となる。
解説
国際貿易を行わず、国内の生産と消費が一致する均衡状態。自由貿易均衡と比較することで貿易の利益を分析する際の基準点となる。比較優位の理論では、自給自足均衡から自由貿易に移行することで両国の厚生が改善される。
くわしく解説
自給自足均衡とは、国際貿易が存在しない閉鎖経済において、国内需要と国内供給が一致する均衡状態を指す。国際貿易論では、まず自給自足均衡における国内相対価格を特定し、次に自由貿易下での世界相対価格と比較することで、貿易の利益と貿易パターンを分析する。比較優位の理論によれば、2国間で自給自足均衡における相対価格が異なる場合、各国が比較優位を持つ財の生産に特化して貿易を行うことで、両国ともに消費可能性フロンティアが拡大し厚生が改善される。リカードモデルでは労働生産性の差、ヘクシャー=オリーン定理では要素賦存量の差が比較優位の源泉となる。試験では、自給自足均衡価格と世界価格の大小関係から輸出国・輸入国を判断する問題が出題される。自給自足均衡からの乖離が貿易利益の根拠であることを理解することが重要である。
具体例で考えよう
日本が貿易をせずに自国内だけでコメと自動車を生産・消費していた状態が自給自足均衡にあたる。このとき国内のコメ価格が世界価格より高ければ、貿易開始後は輸入国となり消費者が利益を得る。
試験対策ポイント
自給自足均衡価格と世界価格の比較が出題の核心。世界価格>自給自足価格なら輸出国、世界価格<自給自足価格なら輸入国となる。自由貿易移行後の消費者余剰・生産者余剰の変化とセットで理解すること。