金融収支
きんゆうしゅうし
ひとことで言うと
対外金融資産・負債の変動を記録する国際収支の一項目。
解説
国際収支統計の一項目で、対外金融資産・負債の変動を記録する。直接投資、証券投資、その他投資、外貨準備増減などから構成される。経常収支と合わせて一国の対外経済関係を把握するために重要である。
くわしく解説
金融収支とは、国際収支統計を構成する主要項目の一つであり、居住者と非居住者の間の金融資産・負債の取引を記録するものである。金融収支はさらに直接投資(工場設立など経営支配を目的とした投資)、証券投資(株式・債券の売買)、金融派生商品、その他投資(貸付・借入など)、外貨準備増減に分類される。金融収支の黒字は対外資産の増加(資本流出超)を意味し、赤字は対外負債の増加(資本流入超)を意味する。国際収支の恒等式では、経常収支+資本移転等収支+金融収支=誤差脱漏となる関係があり、経常収支が黒字の場合は金融収支も黒字(対外投資増)となる傾向がある。為替レートの動向と密接に関連し、マクロ経済分析で重要な統計である。
具体例で考えよう
日本の自動車メーカーが海外に生産子会社を設立するための資金を送金する場合、これは直接投資として金融収支に計上される。また日本の投資家が米国国債を購入すれば証券投資として金融収支に記録される。
試験対策ポイント
経常収支との関係(経常収支黒字=金融収支黒字)を押さえる。直接投資・証券投資の違いも確認。2014年の国際収支統計の改訂で「資本収支」が「金融収支」に名称変更されている点に注意。