古典派の第一公準
こてんはのだいいちこうじゅん
ひとことで言うと
実質賃金は労働の限界生産物に等しいという命題で、労働需要曲線の理論的根拠となる。
解説
実質賃金は労働の限界生産物に等しいという命題。利潤最大化行動から導かれ、ケインズもこれを受け入れた。労働需要曲線の導出の基礎であり、古典派の第二公準との区別が重要である。
くわしく解説
古典派の第一公準とは、「実質賃金は労働の限界生産物(MPL)に等しい」という命題である。企業は利潤最大化を目的として行動するため、追加的に労働を1単位雇用したときの収益(限界生産物価値)とその費用(実質賃金)が等しくなるまで雇用量を決定する。この命題から、実質賃金が低下すれば労働需要が増加するという右下がりの労働需要曲線が導出される。ケインズは古典派の第一公準については基本的に受け入れたが、第二公準(実質賃金=労働の限界不効用)を否定した。試験では、第一公準と第二公準を混同しないことが重要であり、どちらをケインズが受け入れ、どちらを否定したかを正確に区別することが求められる。労働市場分析の理論的出発点として位置づけられる基礎的な命題である。
具体例で考えよう
ある工場で労働者を1人増やすと1日に製品10個が追加生産でき、製品価格が1,000円なら限界生産物価値は1万円。利潤最大化のためにはその労働者への1日の実質賃金も1万円になるよう雇用量を調整する。
試験対策ポイント
第一公準(実質賃金=MPL)=企業の労働需要側の命題、第二公準(実質賃金=限界不効用)=労働者の供給側の命題として区別する。ケインズは第一公準を認めて第二公準を否定した点が頻出ひっかけ。