プリンシパルエージェント関係
ぷりんしぱるえーじぇんとかんけい
ひとことで言うと
情報の非対称性がある中でのプリンシパル(依頼人)とエージェント(代理人)の契約関係の枠組み。
解説
依頼人(プリンシパル)と代理人(エージェント)の間の契約関係で、情報の非対称性が存在する状況。株主と経営者、保険会社と被保険者の関係が典型例である。モラルハザードの発生メカニズムの基礎的な枠組みとして重要。
くわしく解説
プリンシパルエージェント関係とは、ある目的を達成するために他者(エージェント)に行動を委任するプリンシパルとの間の関係で、両者の間に情報の非対称性が存在する点が本質的な特徴である。エージェントはプリンシパルには観察できない情報や行動を持つため、自己の利益のために行動しやすい(エージェンシー問題)。典型例として、株主(プリンシパル)と経営者(エージェント)、保険会社(プリンシパル)と被保険者(エージェント)、患者(プリンシパル)と医師(エージェント)などが挙げられる。この関係から生じる問題としては、契約前の情報非対称によるアドバース・セレクション(逆選択)と、契約後のモラルハザード(道徳的危険)が代表的である。これらへの対処として、インセンティブ設計(成果報酬制度)、モニタリング(監視)、シグナリング(情報開示)などの手段が用いられる。試験では特にモラルハザードの文脈でプリンシパルエージェント関係が問われる。
具体例で考えよう
自動車保険に加入すると、ドライバー(エージェント)は保険会社(プリンシパル)の監視なしに行動でき、「保険があるから事故っても大丈夫」と慎重さが低下するモラルハザードが生じやすくなる。
試験対策ポイント
モラルハザードとアドバース・セレクションの発生メカニズムの基礎枠組みとして理解すること。プリンシパル=依頼人、エージェント=代理人という役割の整理と、情報の非対称性が本質であることを押さえること。