レンタルコスト
れんたるこすと
ひとことで言うと
資本を1単位1期間使用するためのコストで、利子率・減価償却率・資本財価格から算出される資本の機会費用。
解説
資本を1単位1期間使用するための費用のこと。資本の使用者費用とも呼ばれ、利子率、減価償却率、資本財価格から構成される。新古典派の投資理論において最適資本ストックを決定する際の基準となる重要な概念である。
くわしく解説
レンタルコスト(資本の使用者費用)は新古典派投資理論において最適資本ストックを決定する際の重要概念である。資本財を購入して1期間使用した場合のコストは、①資本財購入に充てた資金の利子機会費用(利子率×資本財価格)、②資本財の物理的劣化による減価償却費(減価償却率×資本財価格)、③資本財価格の変動によるキャピタルゲイン・ロスの3要素から構成される。簡略化した式ではレンタルコスト=(r+δ)×P_K(r:利子率、δ:減価償却率、P_K:資本財価格)と表される。企業は資本の限界生産物価値がレンタルコストと等しくなる点で最適な資本ストックを決定する。利子率が低下するとレンタルコストが下がり、最適資本ストックが増加して投資が促進される。この関係がIS-LM分析において利子率低下→投資増加→IS曲線右シフトという連鎖を生む。
具体例で考えよう
工場の機械(価格1,000万円)を1年間使用する場合、年利3%の資金コスト30万円と年間5%の減価償却費50万円を合わせたレンタルコストは80万円となる。この機械が生み出す年間付加価値が80万円を上回れば導入が合理的となる。
試験対策ポイント
レンタルコスト=(利子率+減価償却率)×資本財価格という計算式を覚える。利子率低下→レンタルコスト低下→最適資本ストック増加→投資増加という因果の流れが出題される。トービンのqとの関連(q=資本の市場価値÷再取得費用)も整理しておくと応用が利く。