選好
せんこう
ひとことで言うと
消費者が財の組み合わせに対して持つ好み・順序づけで、効用関数や無差別曲線の基礎となる概念。
解説
消費者が財の組み合わせに対して持つ好み・順序づけのこと。完備性、推移性、単調性などの公理が仮定される。効用関数や無差別曲線は選好を数学的に表現したものであり、消費者理論の出発点となる概念である。
くわしく解説
選好とは、消費者がある財の組み合わせ(消費バンドル)を他の組み合わせと比較したときの好みの順序づけを指す。経済理論では選好に関して複数の公理が仮定される。完備性(どの二つの組み合わせも比較できる)、推移性(AをBより、BをCより好むならAをCより好む)、単調性(多いほど良い)が基本的な公理である。これらの公理が満たされるとき、選好は効用関数という数学的表現に変換でき、無差別曲線(同じ効用水準を与える消費バンドルの集合)として図示できる。消費者理論は選好→効用関数→無差別曲線→予算制約との最適化という順序で構築される。凸な選好(多様性を好む)は無差別曲線が原点に対して凸な形状になることを保証する。
具体例で考えよう
消費者Aがリンゴよりオレンジをオレンジよりバナナを好む場合、推移性により必ずリンゴよりバナナを好む。この選好の一貫性があって初めて効用を数値として表現した効用関数が定義できる。
試験対策ポイント
完備性・推移性・単調性の三公理の意味を説明できること。無差別曲線の形状(原点凸、右下がり)が選好の公理から導かれる論理を理解しておく。凸性の公理から「限界代替率逓減」が導かれる点も出題される。