死荷重
しかじゅう
ひとことで言うと
課税や独占によって失われる社会的余剰のことで、厚生損失とも呼ばれる市場非効率の指標。
解説
課税や独占などにより市場均衡から乖離することで失われる社会的余剰のこと。厚生損失とも呼ばれる。効率的な資源配分からの乖離度を測る指標であり、税制や規制の評価において重要な概念である。
くわしく解説
死荷重とは、市場が完全競争均衡から乖離することによって消滅する社会的総余剰の損失分を指す。完全競争市場では需要曲線と供給曲線の交点で取引が行われ、社会的総余剰が最大化される。しかし、課税が導入されると消費者価格と生産者価格の間にくさびが生じ、均衡取引量が減少する。この減少した取引量に対応する余剰が消費者にも生産者にも帰属せず、政府の税収にもならずに消滅する。これが死荷重(厚生損失)である。独占市場においても、独占者が限界費用を上回る価格を設定することで取引量が最適水準より少なくなり、死荷重が発生する。死荷重の大きさは需要・供給の価格弾力性に依存し、弾力性が高いほど死荷重は大きくなる。試験では余剰分析の図を用いて死荷重の面積を特定する問題が頻出である。
具体例で考えよう
政府がガソリンに1リットルあたり50円の税を課すと、消費者は価格上昇で購入量を減らす。この「買いたかったが買えなくなった取引」から生まれたはずの余剰が誰にも帰属せず消えてしまう部分が死荷重にあたる。
試験対策ポイント
需要供給グラフで死荷重は「三角形の面積」として表れる。課税の場合は消費者余剰と生産者余剰の減少分から税収を引いた差が死荷重。弾力性が高いほど死荷重が大きい点と独占の死荷重との比較が頻出。