小国の仮定
しょうこくのかてい
ひとことで言うと
一国の貿易行動が世界市場価格に影響を与えないほど小規模であるという前提条件。
解説
一国の貿易行動が世界価格に影響を与えないほど小さいと仮定すること。国際貿易の分析において世界価格を所与として分析を簡略化するために用いられる。比較優位の理論やヘクシャー=オリーンの定理の基本的な前提の一つである。
くわしく解説
小国の仮定とは、国際貿易の理論モデルにおいて、当該国の輸出入量が世界市場全体に比べて極めて小さく、世界価格(国際価格)を所与として受け入れるしかないと仮定することである。この仮定のもとでは、どれだけ輸出を増やしても世界価格は変わらないため、分析が大幅に単純化される。小国は「プライステイカー(価格受容者)」として機能し、国内価格と世界価格の乖離が貿易の発生原因となる。比較優位の理論やヘクシャー=オリーン定理は小国の仮定のもとで展開されることが多い。大国の場合は輸出入量が世界価格に影響するため、最適関税政策などの分析が必要になる。
具体例で考えよう
日本のある中小企業が農産物を輸出しても、世界の農産物価格はびくともしない。このような状況が小国の仮定に対応しており、国際価格は所与として扱う。
試験対策ポイント
小国の仮定のもとでは世界価格が所与であることを確認すること。大国との対比(大国は輸出量で世界価格を変えられる)、および最適関税との関連で問われるケースがある。