総供給
そうきょうきゅう
ひとことで言うと
経済全体の財・サービスの供給総量を示す概念で、AS曲線の形状が経済学派によって異なる重要な論点。
解説
経済全体で供給される財・サービスの総量のこと。総供給曲線(AS曲線)は物価水準と実質GDPの関係を示す。古典派では総供給曲線は垂直、ケインズ派では水平または右上がりとなり、経済学派による違いが重要。
くわしく解説
総供給とは、ある物価水準のもとで経済全体の企業が生産・供給しようとする財・サービスの総量である。AS曲線(総供給曲線)は縦軸に物価水準、横軸に実質GDPをとって描かれる。古典派モデルでは価格と賃金が完全に伸縮的で労働市場は常に完全雇用を達成するため、AS曲線は完全雇用GDP水準で垂直になる。一方ケインズ派では価格・賃金の硬直性(特に下方硬直性)から短期のAS曲線は水平または右上がりとなる。AD-AS分析では、AS曲線とAD曲線の交点で均衡物価と均衡産出量が決定される。スタグフレーションはAS曲線の左方シフトとして説明され、需要ショック(AD曲線シフト)との区別が重要である。
具体例で考えよう
原油価格が急騰すると生産コストが上昇し、同じ物価水準では以前より少ない量しか供給できなくなる。これが総供給曲線の左方シフトであり、物価上昇と生産減少(スタグフレーション)を同時にもたらす。
試験対策ポイント
古典派(垂直AS)対ケインズ派(水平または右上がりAS)の違いは最頻出。スタグフレーションはAD曲線でなくAS曲線の左方シフトで説明されることを明確に区別。総需要(AD)曲線との同時シフト問題にも対応できること。