限界費用
げんかいひよう
ひとことで言うと
生産量を1単位増やしたときの総費用の増加分で、利潤最大化や供給曲線の基礎となる。
解説
生産量を1単位追加したときの総費用の増加分のこと。U字型の形状をとり、平均可変費用および平均費用の最低点を通過する。利潤最大化条件(MR=MC)や供給曲線の導出において中心的な役割を果たす。
くわしく解説
限界費用(MC: Marginal Cost)とは、財やサービスの生産量を1単位だけ増加させたときに総費用がどれだけ増加するかを示す概念である。数学的には総費用を生産量で微分した値に相当する。限界費用曲線は通常U字型の形状をとる。生産量が少ない段階では生産効率が上がるにつれて限界費用が低下し、その後、収穫逓減が働くにつれて限界費用が上昇する。重要な性質として、限界費用曲線は平均可変費用(AVC)および平均費用(AC)のそれぞれ最低点を通過する(下から上へ交差する)。利潤最大化においては「MR=MC」が基本条件である。完全競争ではMR=Pであるため「P=MC」となり、限界費用曲線(AVC最低点以上の部分)が短期供給曲線そのものとなる。また価格規制や市場均衡の分析でも中心的な役割を果たす。
具体例で考えよう
パン屋が毎日100個から101個に生産量を増やす際、小麦粉・光熱費などが50円分増えたとすると、限界費用は50円である。価格が60円であればMR(60円)>MC(50円)なので、もう1個多く作れば利益が増えることを意味する。
試験対策ポイント
MC曲線がAVCとACの最低点を通過する性質は必須。完全競争の短期供給曲線はAVC最低点以上のMC曲線。利潤最大化条件MR=MCと操業停止条件(P<AVC)を合わせて整理すること。