限界費用価格規制
げんかいひようかかくきせい
ひとことで言うと
自然独占企業の価格を限界費用に等しく設定する規制で、効率的だが赤字問題が生じる。
解説
自然独占企業に対し、価格を限界費用に等しくするよう規制する方法。資源配分の効率性は達成されるが、費用逓減産業では平均費用を下回るため企業に赤字が生じる。平均費用価格規制と比較して出題される。
くわしく解説
限界費用価格規制とは、自然独占(規模の経済により一企業が市場全体を供給するのが効率的な産業)に対する政府規制の一手法で、価格を限界費用に等しく設定させるものである(P=MC)。この規制はパレート効率的な資源配分を実現するという優れた性質を持つ。しかし、費用逓減産業では限界費用が平均費用を下回るため、P=MCとすると企業は赤字(P<AC)に陥ってしまう。この赤字は政府補助金によって補填する必要があり、税負担や財政上の問題が生じる。対比して出題される平均費用価格規制(P=AC)は、企業に正常利潤は保証されるが資源配分は非効率(厚生損失が残る)となる。試験では両者の長所・短所の比較が頻出であり、「効率性=限界費用価格規制、財政問題回避=平均費用価格規制」という対比を軸に整理するとよい。
具体例で考えよう
電力会社に限界費用価格規制を適用すると、電気料金を低く抑えられて利用者の厚生は最大化されるが、電力会社は設備の固定費を回収できず赤字が続く。そのため政府が補助金を出さない限り事業継続が難しくなる。
試験対策ポイント
限界費用価格規制=効率的だが赤字発生、平均費用価格規制=赤字なしだが非効率という対比が最頻出。費用逓減産業でMC<ACとなる理由を図で確認すること。補助金の必要性も論点となる。