限界消費性向(MPC: Marginal Propensity to Consume)とは、可処分所得が1単位増加したときに消費がどれだけ増加するかを示す比率である。通常、記号cで表され、0<c<1の値をとる。例えばc=0.8であれば、所得が1万円増えると8,000円消費に回し、2,000円を貯蓄することを意味する。ケインズ型消費関数C=a+cYにおける傾きの係数がこのcである。マクロ経済学における乗数理論の核心をなす概念であり、投資乗数は1/(1-c)で計算される。cの値が大きいほど乗数は大きくなり、財政政策の効果も大きくなる。例えばc=0.8なら投資乗数は5となる。限界消費性向と限界貯蓄性向(s)の間にはc+s=1の関係が成り立つ。