摩擦的失業
まさつてきしつぎょう
ひとことで言うと
転職・求職活動中に一時的に生じる失業で、完全雇用時にも存在する。
解説
転職や求職活動に時間がかかることにより一時的に生じる失業のこと。労働市場の情報の不完全性が主な原因である。構造的失業とともに自然失業率を構成し、完全雇用の状態でも存在する。
くわしく解説
摩擦的失業とは、労働者が離職後に次の職を探す過程や、より良い仕事を求めて転職活動を行う期間に生じる一時的な失業状態である。労働市場において求人・求職に関する情報が完全に流通していないため(情報の不完全性)、マッチングに時間がかかることが主因である。景気が良い時期でも一定程度存在し、自発的失業の一形態とも言える。構造的失業(産業構造の変化による技能のミスマッチ)とともに自然失業率(完全雇用時の失業率)を構成する。需要不足失業(景気的失業)や季節的失業とは性質が異なり、政策対応としては職業紹介機能の充実(マッチング改善)が有効とされる。
具体例で考えよう
IT企業を退職して次の職場を探している期間の失業は、景気の善し悪しではなく情報探索に時間がかかるために生じる摩擦的失業の典型例である。
試験対策ポイント
自然失業率=摩擦的失業+構造的失業で構成される点が頻出。需要不足失業(循環的失業)との区別が重要。完全雇用でもゼロにならない理由として問われる。