性質に関する情報の非対称性
せいしつにかんするじょうほうのひたいしょうせい
ひとことで言うと
取引対象の品質・性質に関する情報が売り手と買い手の間で偏在している状態で、逆選択を引き起こす。
解説
取引対象の品質や性質について、売り手と買い手の間で情報が偏在している状態。逆選択(アドバースセレクション)の原因となる。中古車市場や保険市場で典型的に見られ、シグナリングやスクリーニングが対処法となる。
くわしく解説
情報の非対称性は、市場参加者の間で保有する情報の量や質に格差がある状態を指す。「性質に関する」情報の非対称性は、取引前(事前)に存在する情報格差であり、財や人物の品質・特性が一方には分かっているが他方には分からない状況である。この状態が放置されると「逆選択(アドバースセレクション)」が生じる。アカロフによる中古車市場の分析(「レモン市場」)が有名で、品質の分からない買い手は平均的な価格しか払わないため、良質な車(ピーチ)の売り手は市場から退出し、粗悪な車(レモン)だけが残る市場の崩壊が起きうる。対処策としては、売り手からの「シグナリング」(学歴・保証など品質証明)や買い手による「スクリーニング」(審査・試験)がある。
具体例で考えよう
中古車を購入する際、売り手は車の詳細な状態を知っているが買い手は外見しか確認できない。そのため買い手は故障リスクを見込んだ低い価格しか提示せず、良質な車の売り手が市場から去ってしまう。
試験対策ポイント
事前の情報非対称性→逆選択、事後の情報非対称性→モラルハザードという対応関係を必ず整理。シグナリング(売り手側の行動)とスクリーニング(買い手側の行動)の違いも頻出のひっかけポイント。
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