収穫逓増
しゅうかくていぞう
ひとことで言うと
生産規模を拡大すると、投入量の増加以上に生産量が増える現象。
解説
生産規模を拡大すると生産量が投入量の増加以上に増える現象。規模の経済と関連し、内生的経済成長理論の基礎となる。収穫逓増のもとでは完全競争が成立しにくく、独占や寡占が生じやすい。
くわしく解説
収穫逓増とは、すべての生産要素を同じ比率で増やしたとき、産出量がそれ以上の比率で増加する現象である。規模に関する収穫逓増とも呼ばれ、分業の深化・特化、固定費の分散、技術・知識の蓄積などによって生じる。収穫逓増が存在する産業では、生産規模が大きいほどコストが低くなるため、大企業が市場を支配しやすく、完全競争が成立しにくい。このため独占や寡占が生じやすく、自然独占の背景ともなる。内生的経済成長理論(ローマーモデルなど)では、知識や技術への投資が収穫逓増をもたらすとして経済の持続的成長を説明する。試験では収穫逓減との対比、および規模の経済・自然独占との関係が問われる。
具体例で考えよう
ソフトウェア産業では、一度プログラムを開発すれば追加コストをほぼかけずに多くの利用者に提供できる。これは知識・情報財における収穫逓増の典型例である。
試験対策ポイント
収穫逓減(短期・通常の生産関数)との対比が重要。規模の経済・自然独占・内生的成長理論とセットで整理すること。完全競争が成立しにくい理由として問われるケースが多い。