通貨切り上げ
つうかきりあげ
ひとことで言うと
固定相場制のもとで自国通貨の交換比率を引き上げること。輸入品が安くなるが輸出競争力は低下する。
解説
固定相場制のもとで自国通貨の対外価値を引き上げること。輸入品価格の低下により国内物価を安定させる効果があるが、輸出競争力は低下する。通貨切り下げと対をなす概念として出題される。
くわしく解説
通貨切り上げ(リバリュエーション)とは、固定相場制のもとで政府・中央銀行が公式に自国通貨の対外価値(交換レート)を引き上げる措置のことである。例えば1ドル=120円から1ドル=100円に変更することが通貨切り上げに相当する。この措置により輸入品の国内価格が下がるため物価安定効果があり、貿易黒字が大きい国が貿易不均衡の是正を求められる場合に実施されることが多い。一方で輸出価格が外国通貨建てで上昇するため輸出競争力が低下し、経常収支を悪化させる方向に働く。変動相場制における通貨の価値上昇は「通貨高(円高)」と呼ばれ区別される。通貨切り下げと対をなす概念として、両者の効果を比較する問題が出題される。
具体例で考えよう
1985年のプラザ合意後、日本はドルに対して円の価値を引き上げる方向の調整に応じた。円高が進むと日本製品の輸出価格が上がって海外での競争力が落ちる一方、輸入品価格が下がって国内物価が安定するという関係として理解できる。
試験対策ポイント
固定相場制での「切り上げ・切り下げ」と変動相場制での「円高・円安」の用語を混同しないこと。切り上げ→輸入価格低下・輸出競争力低下、切り下げ→輸入価格上昇・輸出競争力向上という効果の方向を正確に覚えること。