ひとことで言うと
証人2人以上の立会いのもと公証人が作成する遺言。検認が不要で、方式の不備による無効の心配が少ない。
解説
遺言者が公証人に遺言の趣旨を口授し、公証人がこれを筆記して作成する方式の遺言をいう。証人2人以上の立会いが必要であり、原本が公証役場に保管される。家庭裁判所の検認は不要である。
くわしく解説
普通方式の遺言には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがある。公正証書遺言は法律の専門家である公証人が関与するため、方式の不備で無効になる危険がきわめて小さく、原本が公証役場に保管されるので紛失や改ざんの心配もない。遺言者の死後に家庭裁判所の検認を受ける必要がないため、相続手続をただちに進められる点も実務上の利点である。注意すべきは人数である。必要なのは公証人1人と証人2人以上であって、公証人が2人以上必要なわけではない。推定相続人や受遺者、その配偶者や直系血族は証人になれない。自筆証書遺言と比べると、作成に費用と手間がかかる一方で確実性が高い。なお自筆証書遺言についても法務局における保管制度が設けられており、この制度を利用した場合は検認が不要となる。したがって検認が不要なのは、公正証書遺言と法務局に保管された自筆証書遺言の2つである。検認は遺言書の形状や内容を確認して保存を確実にする手続であって、遺言の有効・無効を判断するものではない。
具体例で考えよう
事業承継のために自社株の承継先を定める遺言は、方式の不備による無効を避け、死後ただちに手続を進められるよう公正証書遺言で作成することが多い。
試験対策ポイント
証人は2人以上だが公証人は1人でよい。検認が不要なのは公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言。検認は有効・無効を判断する手続ではない。遺言ができるのは15歳から。
関連法令
民法第969条、第974条、第1004条、法務局における遺言書の保管等に関する法律
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