ひとことで言うと
裁判所が公開の法廷で紛争に判断を下す手続。少額訴訟や民事調停など簡易な道も用意されている。
解説
裁判所が当事者の主張と証拠にもとづいて権利義務の存否を判断し、判決によって紛争を解決する手続をいう。民事の紛争では通常訴訟のほか、少額訴訟、民事調停、支払督促といった簡易な手続も用意されている。
くわしく解説
通常訴訟は公開の法廷で行われ、判決には強制力がある。口頭弁論が終結した後であっても、裁判所は訴訟がどの段階にあるかを問わず和解を勧めることができ、判決の直前まで話し合いで終える道が残されている。少額訴訟は60万円以下の金銭の支払いを求める場合に簡易裁判所で使える手続で、原則として1回の期日で審理を終えてその日のうちに判決が出る。同じ簡易裁判所に申し立てられるのは年10回までである。簡易裁判所が扱える通常訴訟の上限は140万円であり、少額訴訟の60万円とは別の数字なので取り違えないようにしたい。民事調停は裁判官と調停委員が間に入って話し合う手続で、公開の法廷では行われない。当事者が調停案を受け入れなければ不成立に終わるが、合意が調書に記載されると確定判決と同じ効力をもつ。支払督促は書類審査だけで裁判所書記官が支払いを命じる手続で、相手が2週間以内に異議を述べれば通常訴訟に移る。なお特許権などに関する訴えは東京地方裁判所と大阪地方裁判所の専属管轄とされ、控訴審は知的財産高等裁判所が扱う。
具体例で考えよう
50万円の売掛金を回収したい場合、通常訴訟のほかに少額訴訟という道がある。1回の期日で判決が出るため、時間と費用を抑えられる。
試験対策ポイント
少額訴訟は60万円以下で年10回まで、簡裁の通常訴訟の上限140万円と区別する。民事調停は非公開。口頭弁論終結後も和解の勧告ができる。特許権等の訴えは東京・大阪の両地裁の専属管轄で、東京地裁のみとするのは誤り。
関連法令
民事訴訟法第6条、第89条、第368条、第383条、民事調停法第16条
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