ひとことで言うと
株主総会の決議のうち、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成を要する重い決議。定款変更や組織再編などで必要となる。
解説
株主総会の決議の一類型で、議決権を行使できる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成を要するものをいう(会社法第309条2項)。定款の変更、事業の譲渡、合併などの組織再編、募集株式の有利発行、監査役の解任、減資、解散といった、会社の基礎に関わる事項に必要とされる。
くわしく解説
特別決議は、会社の土台を動かす決定について、普通決議よりも重い賛成を求める仕組みである。定足数は普通決議と同じく議決権の過半数を有する株主の出席であるが、可決に必要な賛成が出席株主の議決権の3分の2以上に引き上げられている。裏を返せば、議決権の3分の1を超えて保有する株主は、単独で特別決議を阻止できる。合弁会社の出資比率をめぐる交渉で3分の1と3分の2が節目になるのは、この構造による。定足数は定款で3分の1まで引き下げられるが、必要得票数は加重はできても軽減はできない。小規模な会社では株主が総会に出席しないことが多いため、定款で定足数を下げておく実務が広く行われている。試験では、監査役の選任が普通決議であるのに解任が特別決議であるという組合せ、および定足数と必要得票数を取り違えさせる選択肢が繰り返し問われる。
具体例で考えよう
発行済株式の40%を保有する株主がいる会社では、その株主が反対すれば、残り全員が賛成しても定款変更は成立しない。議決権の3分の1を超えているため、単独で特別決議を否決できるからである。
試験対策ポイント
定足数(議決権の過半数を有する株主の出席)と必要得票数(出席株主の議決権の3分の2以上)を分けて覚える。定足数は定款で3分の1まで引下げ可、必要得票数は加重のみ可で軽減は不可。監査役は選任が普通決議・解任が特別決議。
関連法令
会社法第309条2項
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