ひとことで言うと
他人に一定の行為を求められる権利。私権を作用で分類したときの一類型で、債権が代表例。
解説
特定の他人に対して、一定の作為または不作為を求めることができる権利をいう。私権を作用によって分類したときの一類型であり、債権が代表例である。物権にもとづく物権的請求権のように、支配権から派生する請求権もある。
くわしく解説
作用による分類では、私権は支配権、請求権、形成権、抗弁権の4つに分かれる。支配権は物を直接支配する権利で物権や知的財産権が、請求権は人に行為を求める権利で債権がこれにあたる。形成権は一方的な意思表示だけで法律関係を変動させる権利で、取消権、解除権、追認権、相殺権が代表である。抗弁権は相手の請求を一時的または永久にはね返す権利で、同時履行の抗弁権や保証人の催告・検索の抗弁権がこれにあたる。請求権は債権に限られない。所有権などの物権が侵害された場合には物権的請求権が生じ、返還請求権、妨害排除請求権、妨害予防請求権の3つに分かれる。これらは物権そのものから派生するため、物権が存続する限り消滅時効にかからないと解されている。相続の場面では遺留分侵害額請求権が登場するが、これは金銭の支払いを求める請求権であり、現物の返還を求めるものではない点に注意が要る。
具体例で考えよう
売買代金を支払えと求めるのは債権にもとづく請求権、不法占拠者に土地を明け渡せと求めるのは所有権にもとづく物権的請求権である。
試験対策ポイント
支配権・請求権・形成権・抗弁権の4分類。形成権の例(取消権・解除権・追認権・相殺権)が最頻出。物権的請求権の3類型も押さえる。
関連法令
民法第414条、第197条〜第202条、第1046条
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